たまには普通の日記を書いてみようかな。
今日からしばらくお酒を飲むのはやめようと思います。
うまくいくかどうかはわからないけど、できればうまくいってほしいです。
いつからアルコールまみれな生活になってしまったのか、正確には覚えていないのですが、少なくとも1年前ぐらいには既に、お酒がないと眠れない日々が続いていました。
きっかけは仕事が忙しくなったとか、人間関係に嫌気がさしたとか、たぶん本当にたわいのない理由だったと思います。
ぼくはもともとビールやウィスキーを、週に数回嗜む程度に飲む小洒落たクラゲでした。
それがアルコールに救いを求めるようになってから、毎日飲むのは当たり前。
平日はもちろん毎晩飲んでそのまま就寝。
休日に限っては朝起きたらまず飲んで昼まで寝て、お昼にまた飲んで夜まで寝て、夜また飲んで朝まで寝る…みたいな普通にアウトな生活が日常化していました。
仕事をしている時間以外は本当に飲んで寝るだけの毎日。
でも飲まないと嫌なことが頭の中をぐるぐる駆け巡って離れないので、飲まずにはいられません。
アルコールが少しずつ効いてきて、思考が徐々にうまくまとまらなくなっていく。
考えたくても考えられないって幸せです。
考えない葦と化したぼくはベッドに転がり意識を失って、朝を迎えます。
ぼくのアル中生活の序盤は、日頃から愛飲していた安いウィスキーで成り立っていました。
もともとアルコールに強くないぼくにとって、もっともコスパよく酔って眠れるのがウィスキー。
ストレートで飲むと翌日頭が痛くなってしまうし、毎回ハイボールにする程炭酸水を買うお金はないので毎日ロックです。
ただ本当に毎日飲み続けていたので、次第に氷を用意するのが面倒になってきました。
正確に言うと氷を作るのは冷凍庫に入れておくだけなので支障はないのですが、ケースから氷を取り出すのがとても時間のかかる作業だったのです。
水道水をかけたりして氷をが溶けるのを待つものの、なかなか取り出せずストレスを感じる毎日。
その頃のぼくはもう家に着いた瞬間にアルコールを摂取できないと耐えられないジャンキークラゲと化してましたので死活問題でした。
その頃巷で流行っていたのがストロングゼロ。
Twitterでもいらすとやのよく出来た風刺画が、自身のタイムラインにも頻発していました。
ストロングゼロ自体は流行る前から何度か飲んだことはあったものの、昔のぼくはお洒落に美味しくお酒を飲みたいロマンチストクラゲでしたので、積極的に選ぶ対象ではありませんでした。
ウィスキーばかり飲んでいるとなかなか信じてもらえないのですが、ぼくは本当にアルコールに弱いです。
ほろ酔いでも半分飲めば顔が真っ赤になります。
ストロングゼロなんて飲んだら秒で意識を失ってしまう。
うってつけだと思いました。
初めてストロングゼロとぼくとの間の利害(?)が一致しました。
スーパーに行けば自動販売機のジュースより安く売っている。
350mlで効率よく意識を失える。
そして氷を用意する必要がない。
気づけば家の冷蔵庫はストロングゼロで埋め尽くされるようになりました。
色々味を試してみたりもしたけど、結局レモンが一番美味しいです。
ビターじゃなくて普通のやつが至高です。
毎日毎日飲み続けました。
ただ次第に350mlでは物足りなくなり、いつのまにかぼくはロング缶(500ml)をストックするようになりました。
そしてそれもいつのまにか物足りなくなって…
気づけばロング缶を2本飲むのが平日の平均的な量、休日は朝から飲む関係もあってその倍の4本。
1週間で大体10リットルくらい飲んでいる計算になります。
明らかに体は悲鳴をあげていましたが、メンタルを維持することこそが最優先と都合よく判断し、ただひたすら飲み続けました。
ペットボトルの透明なお酒を常飲している人達だっているのだから、ぼくはまだ大丈夫…なんて謎の言い訳を幾度となくしました。
旅先でも出張先でも、泊めてもらった人の家ですらもストロングゼロのロング缶2本は必ず飲みました。
飲まないと眠れないのは自宅以外でも一緒でした。
たまに気まぐれで休肝日を作ろうと試みたことがあります。
そんな日の夜は朝まで一睡もできません。
実際のところ、朝日とともに少しずつ眠気はやってきますが…少なくとも夜の間は全く眠れませんでした。
ひどい日ですと、頭の中に大量の虫が湧いて、ザラザラと蠢いているような、そんなイメージが永遠と続くときすらもありました。
大概そんな状況になるとどうしようもないので、諦めてストロングゼロを1缶だけ飲みショートスリープをキメて翌朝出社することになります。
それだったら夜の間寝れている方がマシと、やはり深酒を選んでしまう悪循環に見事に嵌って抜け出せません。
年末に実家に帰った時も、学生時代に暇過ぎて1日に16時間以上寝ていたベッドですら、ストロングゼロなしでは眠れずに戸惑いました。
ただ飲めば寝れる。
寝れば朝になる。
それさえ成り立っていれば肝臓が終わるまではなんとかやっていける。
そんなことを考えながら無思考への道を開くのです。
ただそれも長くは続きませんでした。
実を言えば、これもまたかなり前からどこかで気づいていたのですが、最初の頃は本当に何も考えられなくなっていたのに、いつのまにか完全な無思考状態はなくなっていました。
酔っている間もどこか嫌な考えが抜けきれず、心地悪く意識を失うようになっていたのです。
それはアルコールの量を増やせばどうにかなる問題ではありません。
ぼくはとっくに自分の分解できる許容量を超えて飲んでいたので、それ以上はどうこう考えるだけ無駄でした。
それでもぼくは嫌な気持ちを捨てきれないまま、飲まないより幾分マシかと飲み続けていました。
ただ最近になって、もう飲んで誤魔化しても、飲まなくても、そこまで大差がないことに気づきました。
眠れない夜に頭の中をぐるぐるするやつは、なかなかにしんどいことに変わりはありません。
ただ飲んでも嫌なことは追い払えなくなっているし、アルコールによる浅い睡眠で毎晩見る悪夢もなかなかに耐え難いです。
いつのまにかコスパの概念は飲酒量の暴力で完全に崩壊したし、気づいたら結構太ったし、身体には相変わらず確実に良くないし…
その割にメリットを享受できなくなってしまったので、あれだけ飽きずに飲んでいたお酒とは決別しようと思いました。
脳にモヤがかかってふわふわするあの感じを、できることならこれからもずっと浸っていたかったのですが…残念で仕方ありません。
今日からお酒をやめようと思います。
いつもなら何本か開けているこの時間に、まだ一滴も飲んでいません。
不思議と飲みたいとも思いません。
まだ最後に飲んでから24時間も経っていないので、これから飲みたくなるのかもしれないけど…とりあえず今のところは、そんな心境です。
ぼくは心があまり強くないので、またすぐに飲んでしまうかもしれないけど。
そんなことを考えても仕方ないので、これからのことを考えてみようと思います。
思えばお酒によって一番失ったものは時間でした。
とくに休日は、旅行に出かけている時以外ほぼ何もしていなかったといっても過言ではありません。
唯一残ったのは泥酔中に書き続けたクラゲ化計画の漫画だけ。
惰性だけで続いているこの漫画も気づけばもうすぐ400話を迎えます。
素面で書いた話は400のうち20もないんじゃないかな…
それくらいアルコール濃度たっぷりの漫画です。
自分で描いたとはいつ読んでも思えません。
でもせっかく続いてるし、何よりこれからは(また飲まなければ)時間があるので、これからも描こうと思います。
ただそれでもまだ時間はあります。
どうしようかな